★交通事故に遭い、首と腰がむち打ちになってしまった20代男性の改善事例

遠塚

 

 

患者情報:男性 25歳

 

【問診】

<お悩み>

 

交通事故に遭い、頸部と腰部に痛みを感じるようになり、仕事中の辛さが気になる

 

<患者様にお伺いしたこと>

Q,事故の状況を教えて下さい。

 

2カ月前に車で交差点の信号待ちをしていたところ、後ろから車にぶつけられました。

事故当初は、隣県に住居していた為、近くの整骨院に通院していましたが、引っ越しで大津市に来たため、こちらの院に来院しました。

 

Q,事故当初と比べて、痛みに変化はありますか?

 

2カ月前の痛みを10だと表現すると、現在は4迄低下しています。

 

Q, 現在の症状について教えて下さい。

 

首の痛みは、常に重だるいような感じや伸ばされているような感じが残っており、天候が悪い日に症状が悪化する傾向にあります。

また、天候の悪い日には、頭痛が頭の後ろ側に出てくることがあります。

薬を飲むほどではありません。

腰の痛みは、首と同様、常に重だるいような感じがあり、特に立っている姿勢が続くと、症状が強くなってきます。

 

Q,どんな体勢が辛いですか?

 

仕事上、運転を長時間する機会も多く、座っている体勢が続いた時もだるさが強くなってきます。

 

Q,過去に首や腰の痛みがあったことはありますか?

 

交通事故に遭うまでは首も腰も痛みを感じることはありませんでした。

 

Q,この怪我で整形外科等を受診されましたか?

 

はい、整形外科に行きました。その際、レントゲンを撮影しましたが、骨には異常が見つかりませんでした。

 

【検査】

首と腰の痛みの原因を調べるために、以下の検査を行いました。

 

<神経症状の検査>

 

・神経症状の検査を首と腰部共に2種類行いましたが、異常はありませんでした。

 

<動きの検査>

 

・首の動きの検査:

頭が後ろに倒したときに、首の後ろ側に痛みが出ました。

頭を横に倒したときに、首の横側の筋肉に痛みが出ました。

 

・肩部の動きの検査:

左肩を外に上げる動作では、160度付近で肩の後ろ側に痛みが出ました。

 

・肩甲骨の動きの検査:

今回は肩甲胸郭関節といって、肩甲骨と胸郭を繋ぐ関節の動きでチェックしましたが、正常よりも動きが悪くなっている状態が見られました。

 

・腰部の動きの検査:

上体を反ったときに、腰部の後ろ側の筋肉に痛みが出ました。

 

・股関節の動きの検査:

特に異常は見られませんでした。

 

<筋力の検査>

 

・前鋸筋の筋力検査:肩甲骨の外側にある筋肉の検査を行いましたが、正常な筋力と判断しました。

 

・菱形筋の筋力検査:肩甲骨の間にある筋肉の筋力検査を行いましたが、正常よりも低下していると判断しました。

 

・インナーマッスルの筋力検査:お腹の深部にある筋肉の検査を行いましたが、正常よりも低下していると判断しました。

 

<その他の所見>

 

・立っている時の姿勢が、正常よりも腰が反ってしまっている状態でした。(反腰といいます)

・熱を持っていたり、晴れているような炎症を表す状態は見られませんでした。

 

【検査結果から分かること】

 

<症状名>

 

今回は、頚椎捻挫、腰部捻挫という症状であると診断されます。

負傷した原因から、一般的には「むち打ち」と呼ばれる状態です。

むち打ちとは字のごとく、後ろから走ってきた車にぶつかられることによって、身体全体に衝撃が伝わり、むちのように身体がしなるような動きが加わって痛めてしまうことからむち打ちといいます。

これは首も腰部も同じようなことが言えます。

 

【施術計画】

 

<施術の流れ>

 

交通事故に遭ってから既に2カ月経過していることから、捻挫を起こしてしまった部分の炎症期が終わり、亜急性期と呼ばれる時期に入り、痛んでしまった筋肉や組織が癒着・瘢痕を起こしてしまっていると判断します。

癒着・瘢痕とは、分かりやすく伝えると、「かさぶた」です。

ケガを起こしたところは、血が出てきた後にかさぶたとなって修復されていきます。

かさぶたに置き換わった組織は「滑走性」という「動き」が悪くなってしまいます。

ですので、施術で行うべきことは、上記のようになってしまった部分を元に戻すことと、上記箇所にかかる負担を減らしていくことが重要となります。

 

<施術方針>

具体的には、肩甲挙筋―板状筋の間(頸部)、起立筋―腰方形筋の間(腰部)で筋肉の癒着があると判断したので、上記部位に対して、手技で癒着を戻し(リリース)と特殊な電療で施術を行っていきます。

又、肩甲胸郭関節の動きが悪かったことが、首や腰部にかかる負担を増やしているので、同様に関節の動きを手技によって改善していきます。

また、この患者様の場合、正常と比べるとお腹の筋力が弱いことが、症状が長引いてしまう要因になってしまうと判断した為、ご自身で体幹を鍛えるトレーニングを行うように指導させてもらいました。

 

<施術のゴール設定>

 

痛みが全快し、交通事故に遭う前の状態に戻すことを目標とします。

 

<施術期間と頻度>

週2~3回、2カ月の施術を要すると判断し、お伝えしました。

 

【施術経過】

 

・1週間施術終了時:

初検時比べると、首の痛みは10⇒7、腰部の痛みは10⇒4迄低下しました。ただし、施術が終わった日や、次の日はすごく楽な状態になりますが、2,3日間が空くと、症状が元に戻りやすい状態でした。

 

・3週間施術終了時:

初検時と比較すると、首、腰部共に痛みは半減してきました。いずれも動かしたときの痛みはほとんど気にならないレベルまで低下しましたが、座位や立位などの同じ姿勢が続くと重だるいような感じが残っていました。

 

・1ヵ月施術終了時:

首、腰部共に痛みは10⇒2迄低下してきました。

動かしたときの痛みの改善に続き、天候不良時の頭痛に関しても気にならないようになってきました。

残っていたのは、長時間の同じ体勢時の重だるいような痛みのみです。同じ体勢を維持するためには、お腹の筋肉(インナーユニット)がうまく機能しないと、背部の筋肉が代わりとなって働いて負担がかかってしまう為、再度トレーニングの指導を行いました。

 

・7週間施術終了時:

仕事中での同姿勢の痛みもほとんど気にならなくなりました。

ご自身でも気になる事はほとんどないとおっしゃっていた為、施術頻度を落とし、2カ月目まで診ていきましょうと伝えました。

 

・2カ月施術終了時:期間を空けても、痛みが出現してくることはほぼありませんでしたので、施術終了としました。良い状態を維持しやすくするために、ご自身でストレッチ等、動かすことに関しては、日常生活のケアとして取り組んで下さいとお伝えさせてもらいました。

 

【まとめ】

 

今回の患者様は交通事故によるむち打ちによる、首と腰の症状を訴え来院されました。

症状を詳しく検査し、来院時は事故後2カ月が経過し、痛んでしまった筋肉や組織がかさぶたのような状態となり、本来の動きが上手くできていないような状態であることを説明しました。

このかさぶたのような状態を改善するためには、手技による施術で筋肉の癒着をはがして本来の動きに戻してあげることが必要になります。

また、肩甲胸郭関節(上半身)の動きの悪さも体への負担となっていたため、こちらも手技によって改善をかけていきました。

それと同時に体幹を支える筋肉であるインナーユニットの筋力が弱まっていることが、より首や腰に負担をかけて症状が長引く原因となっていたことから、電気療法や自宅でのトレーニングで筋力をつけてもらうことも進めていきました。

予定通り、二カ月の施術で症状は完全に改善したため、無事に施術を終了しました。

 

【交通事故の施術に関して】

交通事故で心配な事は、「後遺症が残るのではないか」ということが1つあるのではないでしょうか?

施術によって症状が軽減していても、雨が降ると頭痛がしたり首が痛くなったりする患者様がおられます。

ねっしん整骨院では、「今の痛みを取る施術」と「痛くならない身体を取り戻す施術」とを並行して行っています。更に交通事故の症状というのは、事故を起こしてから数週間経ってから出てくる方も多いものです。

他にも、保険会社とのやり取りや、どのような手続きをしたら良いのか分からない等、精神的なストレスも多いものです。

もしも、交通事故に遭ってしまったという方は、早めに専門院であります、当院へ是非ご相談を下さい。

症状の改善はもちろん、保険会社とのやり取りや書類のサポートまでアドバイスをさせて頂きます。