★野球の投球動作や腰を捻ると痛みが走る10代男性の相談事例★

嶋津

柔道整復師(国家資格)

 

患者情報 :19歳 男性 大学生2回生 野球部(ピッチャー)

【問診】
<お悩み>
1ヵ月半前に野球のピッチング中に左腰に痛みが走りそれが続いている。一度、半月前には歩いていても痛くなりしばらく練習を休み安静にしていた。すると痛みがなくなったが練習を再開するとすぐに痛みが戻ってきた。
た。

<患者様からお伺いしたこと>
今痛みを感じる動作は寝ている状態から起き上がる動作、腰を捻る動作、野球の投球動作です。
痛みは鋭い痛みが走り、動かなければ特に痛みは出ません。
朝に起きた時に痛みを感じる事があります。
腰や足にしびれを感じたことはありません。
ピッチャーのポジションは大学からでそれ以前は野手をされていた。
練習後にストレッチはほとんどしていません。

<整形外科での治療歴>
腰のレントゲンを撮りましたが、特に問題はなく筋肉の疲労と診断されています。
湿布をはり様子を見られています。

【検査】
腰の痛みの原因を調べる為に以下の検査を行いました。

<動きの検査>
・腰の動きの検査:前屈(90°)をした際に左腰の部分(腰方形筋)に痛みがでました。
         上を向き、胸を張る動作をするだけで骨盤の周辺に痛みがでました。
・骨盤の動きの検査:うつぶせで片足ずつ膝を曲げて頂くと腰が浮いてしまい骨盤の動きが悪い状態でした。
          特に左側の足を曲げた時に動きが悪く腰が浮いてしまいます。
・股関節の動きの検査:股関節可動域は正常な範囲でしたが、筋肉が硬く動きがにぶくなっていました。
特に外旋筋、腸腰筋という筋肉が緊張している状態でした。
           ふとももの内側の筋肉が非常に硬く股関節が開きにくくなられています。
・上半身の動きの検査:座った状態で手を横に伸ばし反対の手で手首をつかみにいくと、
右も左も腕をつかめない状態でした。これは肩甲骨がうまく動かせていない状態です。
この状態でピッチングをすると腰にかかる負担が大きなってしまいます。     

<神経症状の検査>
・坐骨神経の検査を行いました異常は見られませんでした。
・足の力の入り方の検査を行いましたが異常は見られませんでした。

<筋力の検査>
・お腹周りやお尻周りの筋力を測定ましたが特に異常はみられませんでした。

<その他の所見>
・立った姿勢から前屈動作をしていただくと非常に体の動きが悪く、腰椎-骨盤リズム(背骨と骨盤の動きの連動が悪く骨盤を前後に動かす動作が硬くなられていました。
・指圧治療後 前屈動作は改善し痛みも半減しました。

【痛みの分析】
<痛み、症状の分析>
腰の痛みには筋肉を包んでいる筋膜を痛めている筋膜性の腰痛と椎間板(背骨の間の部分)を痛めてしまう椎間
板性の腰痛があります。今回は出ている痛みは筋膜性によるところが大きいですが、すぐに繰り返してしまって
いるところから椎間板も悪くなられています。

<原因の分析>
・股関節周辺の筋肉の固さが骨盤リズムの不良を生み、腰の痛みを生んでいる。
 投球動作時の肩甲骨の動きの不良を腰がかばっているので、腰を痛めやすい環境が出来てしまっている。

【治療計画】
<治療目標>
筋肉の炎症をとりながら骨盤の動きをよくしていく事を提案致しました。

<治療期間と通院頻度>
通院期間は約1か月半で通院頻度は1週間に2回になります。
痛みの強い初めの1週間は3回を詰めて来て頂きます。

<治療方針>
痛みの抑制を行いながら、骨盤周りの固くなっている筋肉のリリースを行い骨盤の動きを良くしていきます。
痛みを抑えるには背骨の横についている筋肉(脊柱起立筋、腰方形筋)を緩めていき、骨盤リズムの動きを良くしていくには股間周辺の筋肉(外旋筋、腸腰筋)太もも周辺の筋肉(内転筋、四頭筋)の動きを良くしていく必要があります。上半身の動きは腰の痛みが落ち着いてきたら肩甲骨周辺の筋肉のリリースを行い、肩甲骨のストレッチをやっていただいき練習の後のセルフケアを進めていきます。
治療の進捗状況は立った姿勢での前屈動作での骨盤の動きや股関節の動きの動作で評価させていただきます。

【治療経過】
・2回目の治療終了後 治療後の痛みはましになっているが練習をすると痛みが戻る。
・4回目の治療終了後 痛みは半減した状態で落ち着いている、朝の起床時の痛みは少なくなってきている。
           骨盤リズムは依然不良だが前屈動作での痛みは消失しました。
上半身の動きの改善に肩甲骨周辺の筋膜リリースもおこなっていく。