ゴルフで腰を痛めてしまった60代男性のケース

患者情報:63歳男性。

【問診】

<お悩み>

ゴルフに行き、スイングをしていた際に腰を痛めました。

怪我をして2~3週間がたち、痛みはだいぶ落ち着いてきましたが、完全に取れず気になっていました。

 

 

<問診でお伺いしたこと>

Q、今まで腰を痛められたことはありますか?

元々から腰は悪かったです。

 

Q、腰の痛みで病院にかかられたことはありますか?

過去にも腰を痛めて、腰椎を二か所削る手術をしたことがあります。

 

Q、どういう動作で、どこに痛みがでますか?

常に痛みがあるのは、右の腰(起立筋)でした。

歩いているとしんどくなる時はありますが、座っている状態でも立っている状態でも、休めば楽になりました。

 

Q、痺れはありますか?

痺れている感覚はありませんでした。

 

Q、その他気になることはありますか?

家族に姿勢が傾いていることをよく言われるため、気になります。

 

【検査】

<動きの検査>

・腰の動きの検査:前屈後屈時、腰を回す動作にも痛みはありませんでした。

・股関節の動きの検査:股関節の動きは硬く、特に右側の動きが悪いことが分かりました。このことから、股関節の動きが悪いことで、腰部が代わりに股関節部分の負担を余計に担ってしまっていることが伺えました。背骨と骨盤を繋ぐ仙腸関節の動きには問題はありませんでした。

 

<神経症状と筋力の検査>

・神経症状を調べる検査を三種類行い、そのうち一つの検査では左のみやや陽性所見は見られましたが、その他の検査に異常はなく、神経障害としての問題はないと判断しました。

・お尻の筋肉(中殿筋・大殿筋)の筋力は特に問題はありませんでしたが、お尻の下の部分の筋肉である大殿筋の筋力の動きが悪いことが分かりました。

・お腹の横の筋肉、腹横筋の筋力が弱いことが分かりました。

 

<その他の検査>

・腰と太もも裏の筋肉が硬くなっていました。

・姿勢の問題としては、骨盤と肩が共に右に下がってしまっている状態した。

 

【腰痛の原因は?】

<痛みの分類>

・痛みは腰の筋肉(起立筋・腰方形筋)にかけて出ていました。

今回ゴルフをしている際に痛めたことと、検査等で“筋膜性腰椎症”を疑いました。

 

<痛みの原因は?>

左右共に、股関節の動きが悪く、お尻の筋肉(大殿筋)が正しく使えていないことに問題があると考えられました。そのため、腰部の筋肉(起立筋・腰方形筋)や太もも裏の筋肉(ハムストリングス)に過剰な負担がかかり、筋肉が硬くなってしまっている状態でした。

このような筋肉が硬くなってしまっている状態では、日常の動作や今回のようなゴルフでの動作の負担がきっかけで筋肉に負荷がかかり、筋膜性の腰椎症を発症したと考えられます。

 

【施術計画】

<施術期間>

今回、この患者様には二つのプランを提示しました。

痛み自体はほとんど落ち着いてきていますが、筋肉が硬くなってしまっている状態を改善するための短期での計画。

また、股関節の動きの悪さを正常な動きへと改善し、お尻の筋肉である大殿筋を正しく使いうことで腰部への過負荷を減らしていく、根本からの改善プランである長期での計画です。

 

短期での計画では、合計3~6回、期間にして2~3週間の施術になります。

長期での計画では、週に2回の通院ペースで、期間にして2~3カ月の施術になります。

 

<施術方針>

痛みはほぼ落ち着いてきていますが、硬くなってしまっている筋肉がスムーズに動くように改善することをメインの目標にする短期の計画と、根本の原因である股関節の動きの悪さを改善し、腰部への負担を減らしていくことをメインの目標にする長期の計画のいずれかによって施術方針は異なってきます。

 

そのため、短期の計画であれば、筋肉の硬さや癒着に対する手技は、腰の筋肉部分からお尻の上部の筋肉(腰方形筋・起立筋・中殿筋)に対して行います。

長期の計画であれば、上記の筋肉部分に加え、股関節の外側を支える筋肉(外旋筋)と骨盤の内側を支える筋肉(腸腰筋)を手技によって筋肉の癒着をはがしていきます。

 

電流施術は、腰部に痛みを抑える電流を流し、お尻には筋肉の発達を促す電流を流していきました。

 

 

<その他>

自宅では、股関節周りと腰部のストレッチを指導していきました。

院内でできる施術時間には限りがあり、自宅へ帰ってから、院をでてから過ごす時間の方が圧倒的に多くなります。だからこそ、自宅で行ってもらうストレッチやトレーニング、また姿勢や体勢の意識などが非常に大切なのです。

ただし、それを一人で意識して行うことは、よほど意思の強い人でないと難しいでしょう。

施術師が共に励まし、筋肉の状態や変化を常に見ていくことで二人三脚での改善を目指しています。