野球中ボールを取ろうと前屈みになった際腰を痛めた50代男性の改善事例

二又

 

患者情報 : 56歳 男性

 

【問診】

<お悩み>

野球のボール

 

野球の練習中に痛めた、腰からふくらはぎにかけての痛みが取れない

 

<患者様からお伺いしたこと>

Q,どのようなきっかけで痛みが出ましたか?

 

野球のノックを受けていて、ボールを取ろうと腰をかがめた際に痛めました。

 

Q,その後、痛みに変化はありましたか?

 

それ以降5日ほど経ちますが、症状が改善しません。

 

特に、歩いている時に腰からふくらはぎにかけての痛みが取れません。

 

Q,辛い姿勢や、逆に楽な姿勢はありますか?

 

座っている時には痛みはなく、一番楽な姿勢です。

 

立っている姿勢や歩いている時に、お尻の所に鈍い痛みやふくらはぎにかけて常に痛みがあり、歩きにくいです。

 

Q,過去に腰を痛められたことはありますか?

 

3月にも同じように腰を痛めましたが、今回の方が痛みは強いです。

 

その時の痛みはすぐよくなりました。

 

Q,朝に痛みが強くなったり、しびれの症状があったりしますか?

 

朝に痛みが強くなることはないです。痺れなどの神経症状はないです。

 

Q,腰の痛みで整形外科や整骨院等を受診されましたか?

 

整形外科に行き、レントゲンを撮影しましたが異常はありませんでした。

 

Q, 施術に関して、お聞きしておくことはありますか?

 

痛みをしっかりとって、今後も再発しないようにしていきたいです。

 

【検査】

腰の原因を調べる為に以下の検査を行いました。

<動きの検査>

腰の動きの検査

前屈した際に痛みはありませんでした。

 

後屈した際に左腰からお尻にかけて鈍い痛みがありました。

骨盤の動きの検査

骨盤の動きの硬さを調べる検査で、うつぶせの状態で左股関節を曲げていくと硬くてお尻が上がってしまう状態でした。

 

特に左側の骨盤の動きが悪くなっていました。

 

しかし圧迫して、痛みが出るかなどの検査をしましたが、こちらに関して特に異常はありませんでした。

股関節の動きの検査

股関節の動きを検査しましたが、特に異常はありませんでした。

<神経症状の検査>

腰の椎間板という骨と骨の間にあるクッションに問題があるかの検査をさせていただきましたが、問題はありませんでした。

<筋力の検査>

・お尻の筋肉が弱くなっていました。

 

足を上げた際に、起立筋という腰の筋肉がお尻の筋肉より先に動いている状態で、このことからもお尻の筋力低下が見受けられました。

 

・お腹の深部にあるインナーマッスルの筋肉の検査では、患者様の前にたち、腕を組んでもらった状態から後ろに押すと、体勢を維持できず、後ろに押される状態になりました。

 

これは、お腹の筋肉が弱くなっていることを示します。

<その他の所見>

・初診での施術後、腰の痛みは半減しており、腰を後ろに反らす動作や歩いてでの痛みが軽減していました。

 

【検査結果から分かること】

腰痛 説明

<腰痛の分類>

腰の痛みには、筋肉に問題がある筋膜性の痛みと、椎間板という背骨の間のクッションに問題があり痛みが出ている椎間板性の痛み、また脊柱管とよばれる背骨に囲まれた管があり、その管に沿って神経などが通っているのですが、その脊柱管に問題があり痛みが出ている腰の痛みなどがあります。

 

今回の腰の痛みに関しては、ボールの補給動作の際に痛め、腰を後ろに反った際に痛みが現れることや、立っている姿勢・歩いている時の痛みに神経症状がないことや、また筋力低下などを踏まえると、筋膜性の腰の痛みと考えられました。

 

しかし、「狭窄症」に移行している可能性も疑われました。

 

ふくらはぎの痛みに関しては、腰からの関連痛だと考えます。

<腰痛の原因の分析>

ボールの補給動作に問題があったと考えます。

 

腰を痛めてしまった原因としては、補給動作自体に無理があった可能性もありますが、検査などから仙骨という骨盤の動きが悪く、お尻の筋肉が弱くなっていたことから、補給動作をした際に、腰の筋肉(起立筋、腰方形筋)がその動きの悪さや筋肉の弱さをかばう形で負担がかかり、痛めてしまったと考えました。

 

【施術計画】

<施術目標>

痛みの改善と、痛みの出にくい身体づくりが目標になります。

<施術期間と通院頻度>

施術期間としては一週間に2回の通院頻度で、2か月の期間を提案しました。

<施術方針>

腰の痛みを抑えていき、痛みが落ちついてきたらお尻の筋力を鍛えていく施術に切り替えていきます。

 

また骨盤の動きが悪いので、骨盤から腰椎についている腸腰靭帯と呼ばれる靭帯の動きを改善していき、腰にかかる負担を軽減させていきます。

 

そしてEMS(電気療法)で弱くなっているお尻周りの筋肉を鍛えていきながら、自宅でもお尻の筋肉を鍛えていく為にトレーニングを指導させていただきます。

 

又、ふくらはぎの症状に関しては、腰からの関連した痛みになりますので、今回は特に施術はしていません。

 

【施術経過】

腰 整体

・施術5回目で痛みの強さは半減している状態が続いていますが、太ももからふくらはぎにかけての症状は残っている状態でした。

 

・施術9回目(1か月)で、歩いている時の痛みや立っている時の腰からふくらはぎにかけての痛みはほぼなくなりました。

 

また、お尻の筋肉のチェックをしましたが左右両方ともまだ腰の筋肉が先に動いている状態でした。

 

・施術13回目でも、痛みのない状態がしっかりと続いていました。

 

お尻の筋力に関しても、少しずつですがお尻の筋肉を使えるようになってきました。

 

・施術16回目(2か月)でも痛みはなく、お尻の筋肉に関してはしっかりと使える状態になり、無事に施術を終了しました。

 

【まとめ】

この患者様は、野球の練習中に腰から太ももにかけて痛みが出たため来院されました。

 

検査や問診の結果、痛みの原因自体は筋肉が原因の筋膜性の腰痛であり、太ももの痛みも腰からくるものである、と考えられました。

 

しかし、「そもそも筋肉に負担かけている原因は何なのか?」ということが、今後痛みが再発しないためには重要になります。

 

この患者様の場合、仙骨という骨盤の動きが悪いことと、お尻の筋力が弱いことで、腰の筋肉にその分の負担をかけてしまっていました。

 

そのため、痛みを抑えながら、動きの改善と筋力の回復を目指して施術を進めていきました。

 

結果、二カ月の施術期間で痛みも完全になくなり、骨盤の動きも筋力も改善されたことで施術を終了しました。