★工場で仕事中、荷物を持ち上げる動作が続き腰痛になった40代男性の相談事例★

嶋津

 

患者情報 : 41歳 男性 

 

【問診】

<お悩み>

2週間前から腰に痛みがあり様子を見ていたが、今日の朝から痛みがひどくなりました。

今まで腰が痛くなることはあったが2~3日でおさまっていた。

仕事を休むことが出来ないので何とかしてほしい。

 

<患者様からお伺いしたこと>

仕事は工場で立ち仕事です。

前かがみになり、重い荷物を持ち上げて機械に入れる作業を繰り返し行います。

過去に腰に大きな怪我をしたことはなく2~3日痛くなることはあったが動けないほどではなかった。

腰や足にしびれを感じたことはないです。

朝に痛みを感じる事はたまにあります。

 

<整形外科、整骨院等での治療歴>

今まで腰で治療を受けられたことはありません。

 

<その他にお聞きしたこと>

普段痛みがあるとき、疲れている時は仕事の際にコルセットをされている。

寝ている姿勢では痛みを感じません。

 

【検査】

腰の痛みの原因を調べる為に以下の検査を行いました。

 

<動きの検査>

・腰の動きの検査:前屈した際に腰の左右の筋肉部分(脊柱起立筋)に痛みがでました。

         後屈は痛みが強く腰を伸ばすことが出来ませんでした。

         仰向けで腰を丸めていくと痛みが出現します。

・骨盤の動きの検査:骨盤の動きをうつ伏せの姿勢で検査しましたが異常はみられませんでした。

・股関節の動きの検査:股関節の可動域検査では、右股関節の可動域が狭くなられていました。

正常な可動域が45°のところが20°まで減少されていました。

お尻についている外旋筋や股関節の前についている腸腰筋が緊張している状態でした。

 

<神経症状の検査>

・坐骨神経の検査を行いましたが異常は見られませんでした。

・足の力の入り方の検査を行いましたが異常は見られませんでした。

 

<筋力の検査>

・お尻の筋肉の力は入る状態で正常な範囲内でした。

 

<その他の所見>

・立っている姿勢で腰が前にそっており背中の筋肉が張りやすくなっています。

・立っている姿勢が続くと腰の筋肉(腰方形筋)周辺にはりを感じる。

 

【痛みの分析】

<痛み、症状の分析>

今回の腰の痛みですが今までは筋膜性の腰痛だったものが、椎間板性のぎっくり腰に発展してしまったもの

だと思われます。腰痛には筋肉を痛めてしまう筋膜性のものと背骨の間の部分である椎間板を痛めるものに

大きく分かれますが、腰の痛みが繰り返し起きている事や痛みが2週間以上続いている事から椎間板性の腰痛

だと判断できます。神経症状が出るほど重傷な状態ではないですがほっておくと急性椎間板ヘルニアに発展

される可能性もあります。

 

<原因の分析>

・繰り返し前屈姿勢から荷物を持ち上げる動作が続き、それが腰周辺の筋肉の緊張(スパズム)を引き起こしていました。立っている姿勢で腰が前に反っている事から、それを支えようと腰の筋肉に負担かけてしまっています。後日再検査を行うとお腹周りの筋肉の力も低下していましたのでより腰には負担をかけてしまう状態でした。

腰を安定させるにはお腹周りの筋肉を上げていく必要があります。

【治療計画】

<治療目標>

痛みを取り除き、そり腰を改善し股関節の可動域を良くする。

仕事の前屈動作で痛みが再発しない体を目指す。

 

・治療期間と通院頻度

2~3か月

1週間に1回の来院 (仕事が木曜日休みなのでその際は必ず来院していただく)

来院頻度を上げる事はできないので家での腰のストレッチを続けて頂きました。

・治療方針

まずは腰の痛みを抑制していき、痛みが落ちついたら腰を安定させる治療に切り替えていきます。

 

【治療経過】

・半月経過の治療終了時 腰の痛みは初めを10だとすると4~6まで低下しました。

            治療後4日間ぐらいの間は楽に過ごせる。

            仕事中はコルセットをしていると安心する。

・約一か月の治療終了時 腰の痛みは1~2まで減少しました。

ここから腰の安定性を高める治療に切り替えていきます。

電療治療もお腹まわりやお尻につけていき筋力を上げていきました。

仕事ではコルセットを引き続きされていました。

・約二か月の治療終了時 腰の痛みはほぼ感じなくなりました。

1週間の間に痛みを感じる事がなくなりました。

股関節の動きも改善してきました。可動域が35°まで行くようになりました。

・約三か月の治療終了時 仕事でもコルセットをしなくてもよくなり以前より疲れを感じにくくなりました。

腰の安定性も出てきましたので治療を終了いたしました。

ストレッチポールを使ってのセルフでのストレッチを進め良い状態が長くキープできるように指導させて頂きました。